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トート母ちゃんのお気楽生活♪

トート母ちゃんのお気楽生活♪

まっちの一歳半検診

 まっちは、年号が平成に変わった年の夏に生まれた。のび太も私も、初めての子育てで、何もわからないところからスタートした。まっちは、夜泣きもあまりせず、「抱っこ」とぐずることもない、比較的育てやすい子だったと思う。
 ただ、あやしても仲々笑わない、どの写真を見ても同じ表情をしてる、目を合わさないetc・・・少し気になるところもあったが、年子ですぐずー君が生まれて、忙しさにかまけてそのままにしていた。
 地域の保健所での一歳半検診。周りの子が、指差ししたり、絵カードに描いてあるものの名前を言ったりするのにビックリ!まっちは、指差しどころか、まだ言葉さえも出ていなかったのだ。積み木も、保健婦さんが積んだのをくずすだけ。自分から積み上げるということには興味がないようだった。
 それでも私は、「成長には人それぞれあるし、まっちはゆっくりタイプなのよ。」とさほど気にもとめなかったのだが、検査後、うちの家族だけ別室に呼ばれた。そこには児童相談所から出向している福祉士がいて、私たちと少し話をしたあと(実は、検査の間中様子を見ていたらしい)「発達に少し気になるところがありますね。後日相談にいらしてください。」と告げた。
 発達で気になるところ?やはり、年子でずー君を産んで、その世話にかかりきりになってたからだろうか?まっちにもう少しかまってやらなきゃ。と、その時点でも、我が子が普通の子だと信じて疑わなかった。
 それでも、やはり多少の不安はある。相談には、のび太について来てもらった。最初に少し問診があった。「お子さんとは目が合いますか?」「いいえ、あまり目を合わせてくれません。」「指差ししますか?」「いいえ、しません。」「蛍光灯をじっと見ているとかいうことがありますか?」「そういえば、あります。」とかの質問を色々した後、福祉士は言いにくそうに「はっきり言いますが、お子さんは“ちえおくれ”だと思います。」と言った。ちえおくれ?何故?予想だにしてなかった言葉に、それから後の福祉士の言葉は耳に入ってこなかった。かろうじて「親御さんの育て方が悪いとか、そういうことじゃないですから。」という言葉だけは聞き取ることができたけど。いくら親のせいじゃないと言われても、親は自分を責めてしまうものだ。「もっとかまってやれば良かったんじゃないか」「私の育て方が悪いんじゃないか」と・・・。
 私は、わけがわからず、のび太は無言のまま・・・。とりあえず、家に帰ってから、姉やら友達やらに電話をしまくって、自分の気持ちを落ち着かせようとした。でも、帰ってくる言葉は「絵本とか、読んでやってる?」といったたぐいのことばかり。絵本を読んでやろうとしても、嫌がって逃げられてしまうのだ。中でも、一番ショックだったのは、私が「親のせいじゃないとは言われたけどね。」と言った後の友達の言葉だ。「でも、(こうなったのは)親のせいやろ?」一番、自分を責めて、ショックを受けている者に、この言葉はきつかった。その友達とは今、音信不通である。
 私たち親子は、保健所主催の「2歳児教室(親子教室)」に、月に2回通うことになった。


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